ひたすのなかの島々

30代の独身男性が投資信託積立と貯金箱とαを綴る。最近は英語勉強記録になりつつあります。

おふくろさん「私、YouTuberになろうと思う」 と言われ、感動した話。

こんにちわ、ひたすです。

私の実家は自営業ですが、地元での仕事に飽き、東京に憧れたおふくろさんが今年はじめから東京に来て、一緒に暮らしています。

いうても、おふくろさんも介護施設で週に4~5日はアルバイトをして、自分で生活費は稼いでいるのですが。

 

さて、先日のこと、おふくろさんが突然こんなことを言い始めた。

 

おふくろさん「私、Youtuberになろうと思う」

ひたす「・・・えっ? 何いってんのさ」

おふくろさん「だから、Youtuberになろうと思う。ほら!本も買った!これで勉強する!」

 

そこには、40代でもなれる!Youtuber!みたいな本があった。

 

・・・・なんか感動した。私は本当に感動した。

実は感動するにはいくつか理由がある。

 

 

私の実家は、このご時世でも未だにADSL光回線はないのである。ADSL回線よりもLTE回線のほうが早い時代なのだが、実家のおやじさんは基本機械が苦手で、適応もしない保守的というか、前時代的なひとである。私も実家に帰り、実家の回線でYOUTUBE見ると結構な頻度で止まるw ADSLでもかなり遅いほうだと思う。

 

私ら子どもたちが大学生・社会人になりスマホやらを持っても、未だにガラケーを持っていて、ラインさえ持っていなかった。

おやじさんは自営の仕事上必須でもないし、未だにFAXが現役で動いている実家なので、あえて未知の物体であるスマホも導入する必要性はなかったようだ。

 

おふくろさんはおやじさんと違って、少々新しいものが好きなので、私が帰省した際に、格安SIMなるものがほしい」と行ったので、数年前に格安SIMで格安スマホを一台契約・設定してあげた。

ただ、全く使いこなしてもいなかったし、ほとんど置物となっていたようだ。

 

 

そんな両親だったが、おふくろさんは今年から東京に来て、随分考え方が進歩的になった。

東京にいる人たちが、自分の同年代のパート仲間さえ、普通にスマホを使いこなしているのに影響を受けたのか、まずはじめに、「このスマホ使いづらいから、Iphoneに変えたい」と言い始めた。

 

ただ、ここで色々すべてやってやると、本人のためにならないので、

ひたす「やってあげてもいいけど、どこの会社が安いのかなど自分で調べろ。」

と伝えた。

というと、おふくろさんは

おふくろさん「どうやって検索すれば出てくるのかがわからない」

というわけだ。

高齢の人はよく「PCで調べろっていうけどどうやって調べたらいいかわからない」っていうことをよく話す。

なので、例えば、「格安SIM 比較 通話あり」とか色々ワードを打って検索するようにと伝え、1回実例を見せて、あとは1時間位調べさせた後、おふくろさんなりの意見を聞いた上で、色々とアドバイスをして、結局「UQモバイル」にすることにした。

 

UQモバイルへはソフトバンクからMNPで移したのだが、使っているガラケーからどうやって住所録をIphone7に移すのかなども、考えさせ、調べさせ、その後答え合わせをする感じで教えていった。

 

おふくろさんはIphone7は使いやすいとキャッキャキャッキャと喜んで、色々とアプリを入れているようだ。

わからない単語などは書き出して、私に聞いたり、ネットで調べたりしていた。

 

そして数週間経った後、

「私、Youtuberになろうと思う」

と言われたのである。

 

ガラケーを使っていた人がここまで来たのである。多分、アプリでYoutubeとか入れて、色々と勉強して、Youtuberという職業に興味を持ったのだろう。

 

それは進歩といっていいだろう。好奇心がついに、Youtuberへの憧れまで到達したのである。この時点で本を買って勉強しようという意欲もすごいと素直に感心した。

 

私もそうだが、20代後半になってから、新しい技術に適応していくことが非常に億劫になってきたと感じることが多くなった。

私はスマホはずっとIphoneを使ってきたので、今更Androidに変えようとも思わないし、正直使いこなす自信がない。。いや、覚えるのが億劫なのだ。

仕事上、色々と使いこなして、プログラミングなどもできるのが立派で、常にキャッチアップしていく姿勢が一番重要だというのは理解しているが、極論、億劫になってきているというのは事実である。

 

そういうことを常日頃思っていたからこそ、おふくろさんのそういった姿勢は非常に感動した。おふくろさんは東京に来て周囲からいい影響も受けたのだろうが、それ以上に好奇心が困難というハードルを乗り越える原動力となったのだと強く実感した。

だから、私はおふくろさんを絶賛し、その好奇心を絶えさせないように色々と使い方・利点を教えてあげようと思ったのだ。

多分、何年か前にAppleに呼ばれたプログラミングができるご高齢のご婦人もそういった好奇心が突き上げた結果なのだと強く思う。

 

ちなみに、新人をOJTで指導していた際には、私はおふくろさんを指導していたときと同じように、

①概要を簡単に説明し、対処の仕方を説明する。

②新人にどのくらいでできるか計画を立てさせ、まず一人で業務をさせる。

③新人の業務が終わったタイミングを見計らって、新人の成果物を新人に説明させながら、シミュレートする。適宜発生する問題は新人に考えさせ、その都度答え合わせをする。

④最後に、③をもう一度新人と一緒に業務をし、最終的な業務完了とする。

というフローで半年間は新人教育をしていた。

はっきりいって、すごく時間がかかる。

ただ、③のシミュレートと④の復習がかなり効果的で、3ヶ月位すると新人はほぼ確実に仕事をこなせるようになっていたので私は大変嬉しかった。

 

これは、私自身が指導をされるときに、過去の成果物などを渡され、「このとおりやっといて」という放置プレーをされた経験が多々あったからこそ、そういった風潮を変えたくてやったにほかならない。前職ではこういった指導の仕方は非常に珍しがられた。仕事は見て倣えという風潮があったからだ。

過去の成果物を見て行うやり方は、最終的な結果は同じでも、途中の過程がわからず、無茶苦茶な事が多い。出来上がる成果物は一緒でも、利害関係者はその都度異なるため、それによって最終的な結果が同じにならないことは案外多い。

だから、1から10まですべての工程を指導し、その都度発生しうる問題のシミュレーションをさせる癖をつけさせないと、新人が2年目になって独り立ちしたときにあらぬトラブルに巻き込まれる可能性は多々ある。

 

大抵、未知のもの対応する時、「わからないことがわからない」という現象は多々発生するので、そのときに如何にして未知のものに突撃して対処していくかを学ぶことが必要であるし、それは教えるのが指導の最終的な時間の結果としては最速だと私は思っている。

 

と話は逸れたが、おふくろさんはそうしてYoutuberを目指すことにしたようで、いつその成果物が出てくるのか気になるところである。ちなみに、私は動画作成なんて経験はないので、おふくろさんにアドバイスはできないが、個人情報とか流されたら困るので、最終的な成果物チェックはするといっている。

 

そんなやりとりをおふくろさんとしていたところ、実家のおやじさんから連絡が来た。

「ひたす、持続化給付金の申請オンラインでしかできないらしい!全く、パソコンを使えないやつを政府は舐めてる!やってくれ!!」

 

多分こういう人はたくさんいるんだと思う。。

人生こんなもんさ。。