ひたすのなかの島々

30代の独身男性が投資信託積立と貯金箱とαを綴る。最近は英語勉強記録になりつつあります。

今泉大輔著、再生可能エネルギーが一番わかる【太陽光、風力、地熱、バイオマス発電の実務と実際】

こんにちわ、ひたすです。

最近、投資信託の積立額が増えてきたこともあり、少しずつ個別株の勉強も始めようかなと思っている次第。

投資業界をどこにしようかと考えた際に、

「今後伸びしろがある業界」

かつ

「自分の知見を活かして、転職価値を高めていける業界」

がいいのではと思った次第。

 

その結果、最近はバイデン大統領になり、再エネ機運が今まで以上に高まっていることもあり、かつ、同業界は自分の経験を活かしていける「ファイナンス知見」とも親和性が高いので、再エネで有望そうなところを探していこうと思ったところ。

 

しかし、再エネといえども、

太陽光・風力・地熱・バイオマスetcといろいろあるので、詳しい業界・そうでない業界もありますが、取っ掛かりとして復習がてら、概説書を読むことにしました。

手にとったのはこの本。

 

 

再生可能エネルギーが一番わかる (しくみ図解)

再生可能エネルギーが一番わかる (しくみ図解)

  • 作者:今泉 大輔
  • 発売日: 2013/06/05
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

 2013年発行の本なので、発送電分離などの事項は「今後起こる出来事」ということで述べております。また、2013年に発行された本ですが、太陽光発電GK-TKスキームなどにも言及しており、現状の実態にも即している内容だと思います。

 

主な構成としては、

第1章:再生可能エネルギーの基礎知識

⇒太陽光・風力・バイオマス・中小水力・地熱・その他 の各種再エネの概説的な話が載っており、2013年時点での日本国内の状況についても記されています。

 

第2章:固定価格買取制度下のビジネスの基本

⇒太陽光などではおなじみのよく議論される系統連系協議の話や、資金調達、プロジェクトファイナンスやIRRなどの話を概説的にまとめています。

 

第3章:太陽光発電事業の実務

太陽光発電プロジェクトについて、色々と問題になりそうな点について言及しています。私は知りませんでしたが、2013年だと太陽光パネルの調達価格と借地料高騰がIRRへの主要なリスク要因だったんですね。

最近だと、託送料金と廃棄費用積み増しが問題になっているイメージです。

 

第4章:風力発電事業の実務

⇒立地調査や風況調査など風力発電の概説的な内容が記載されていますが、割とさらっとしており、そこまで専門的ではない印象です。

 

第5章:地熱発電事業の実務

⇒確か2013年頃だと地熱発電事業はそこまでプロジェクトが本格化していたものは少ない印象ですが、それもあって、プロジェクト実務よりかは概説的な内容が中心です。

 

第6章:バイオマス発電事業の実務

⇒著者が執筆の直近でバイオマス発電事業プロジェクトに関わっていたということもあり、結構詳しく書いている印象です。ただ、最近だとペレット調達の困難性の問題ですとか、旧一般発電事業者が保有している大規模石炭火力へのバイオマス混焼などネタもあり、かつ2013年と比較して運開しているバイオマス発電所も多いため、状況はかなり変わっているのような気もします。基本的な実務についてはあまり変わっていないとは思いますが。

 

 

結論としては、図表も多く、最初の取っ掛かりの本としては良い本だと思います。

このしくみ図解シリーズは就活のときでも別の業界の本を買った覚えがありますね。

 

2013年発行といえど、内容的にも実務に即した面が多く、特に太陽光プロジェクトなどの取っ掛かりを知るには最適だと思います。

 

個人的には、一読後、「そういやGK-TKスキームとかの不動産私募ファンドスキームとかの話ってあんまり詳しく知らんよな、自分」と思ったので、どこかで勉強し直したほうが良さそうだなと思いました。

 

せっかく再エネという電気関係の勉強を開始したなら、同じシリーズの下記の本も取ってみようかと思いました。

 

発電・送電・配電が一番わかる (しくみ図解シリーズ)

発電・送電・配電が一番わかる (しくみ図解シリーズ)

  • 作者:福田 務
  • 発売日: 2010/03/26
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)